●陶希聖 とうきせい
アジア 中華人民共和国 AD1899 清
1899〜 中国の社会経済史家。湖北省黄岡で生まれ,北京大学で法律を学んだ。教員・編輯者を経て1925年に左翼系の上海大学で教えはじめた頃より唯物史観を学んだ。以後30年まで共産党や国民党改組派と接触をもった。30年に『中国封建社会史』『中国社会之史的分析』などを書き,中国の封建時代は周代より始まり,戦国時代に封建勢力が徐々に分解した結果,以後の中国社会は封建的というより商業資本主義的であると主張した。こうして彼は30年代の中国社会史論争の渦中にとびこんだ。1933年には『食貨』雑誌を創刊し,社会経済史学の発展に寄与した。日中戦争勃発後は平和解決を志し汪精衛の顧問として対日交渉に参画したが,1940年に日本側との秘密協定のうつしをもって香港に脱出,これを公表して汪政権に大打撃を与えた。42年以後は蒋介石と行動をともにし,『中央日報』の主筆となり蒋の『中国之命運』も彼の起草による。台湾では国民党中央委員の要職にある。