50音順    検 索

●道観 どうかん

アジア 中華人民共和国 AD 

 道士が居住して,道教の修行に励み,また祭祀・儀礼を行うところ。仏教の寺院に相当し,観・廟・宮・殿・壇・祠・闇・洞などの名で呼ばれる。道教の教団は,元代以降,正一教系と全真教系の二大教派に分けられるが,道観もこの二つの系統に分かれる。全真教系の道観は,十方叢林とふつうの道観に分けられる。十方叢林は,広く各地方各派の道士に開放されていて,修行のために集まってきた雲水道士が居住し,直接に徒弟をとることはしない。しかし方丈職がいて,戒壇を開き道士たちに授戒することができる。ふつうの道観ではこれは行われず,師から弟子へと住持が継がれていく。正一教系の道観はすべてこれである。ふつうの道観は,住持の道士の宗派によって所属宗派が変わる。つまり,正一教系の道士が住持となればその道観は正一教系のものとなり,全真教系の道士が住持となれば,全真教系のものとなる。しかし師から弟子へ受け継がれるため,道観の宗派はだいたい固定的になっている。また個々の道観には,日本のような本山末寺の関係もない。現在の台湾や東南アジアでは,出家した道士が居住して修行生活を送るような道観はみられず,道士はすべて在家の生活をしている。