●棠陰比事 とういんひじ
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中国,裁判に関する書物。南宋の桂万栄の撰。1巻,2巻あるいは3巻本がある。書名の「棠陰」とは周の召伯が巡行の折,甘棠のもとで人々の訴えを聞いた故事によっている。五代の和魯公父子の『疑獄集』,宋の鄭克の『折獄亀鑑』によって,古来の裁判に関する事件を集め,〈向相訪賊 銭推求奴〉に始まり〈承天議尉 廷尉訊猟〉に至るまで,2句ずつ72韻,144件とし,それぞれについて注を施し出典を示しており,これは『蒙求』の体にならったものである。撰者の桂万栄は慈谿(浙江省慈谿県)の人で,1196年(慶元2)の進士であった。本書には『四部叢刊』続編所収の景元鈔本2巻,和刻本の山本信有本3巻のほかに1巻本がある。一方,明代に呉訥が144件のうち80件を原編とし,ほかに続編・補編各1巻を付したものがあり,これは『学海類編』に収められている。