●ドーヴァー
ヨーロッパ 英国 AD
イギリス,ケント州の港町。ドーヴァー海峡に面す。大陸に最も近い(フランスのグリネ岬まで約32km,カレーまで約40km)こともあってローマ時代からイギリスの玄関口として発達した。古い建築物や優美な海岸をもつ温暖な保養地。カレーまで定期船が通じている。フランスのルイ14世が,ネーデルラント戦争(1672〜78)の準備としてオランダ・イギリスの同盟を崩すべくイギリスのジェームズ2世と取り引きし,1670年この都市でドーヴァーの密約を結んだ。ドーヴァー海峡は,この英仏間の最も狭い海域をさし,北海とイギリス海峡の潮流をつなぐ。フランス側からケント・サセックスの白亜の崖が横一文字に眺められ,ためにローマ時代にイギリスはアルビオンと名づけられた。ジェームズ2世・ギゾー・メッテルニヒなど幾多の歴史上の主役たちが,ドーヴァーまたはカレーをめざしてこの海峡を渡り,無念の亡命をとげた。