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●天祐丸 てんゆうまる

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 91.37トンのスクーナー型の帆船。1890年(明治23),東京府知事高崎五六の依頼を受け,東京府の失業武士のための士族授産金を資金とし,田口卯吉南島商会を組織して,グアム・ヤップ・パラオ・ポナペ(ポーンペイ)に貿易航海を行った際に用いた帆船。天祐丸は同年12月に横浜へ帰港したが,その間に東京府知事が変わっていたこともあり,田口卯吉は資金を東京府士族総代会に譲渡せざるを得なくなり,翌1891年(明治24),南島商会は解散し,ポナペ(ポーンペイ)支店と天祐丸は,島原の人,小美田利義が買い受けた。小美田は一屋商会を興してミクロネシア貿易を継承した。なお,田口卯吉による天祐丸の貿易航海の様子は,同行した鈴木経勲・井上彦三郎共著により,『南島巡航記』として,1893年(明治26),田口の主宰する経済雑誌社から刊行されている。