●天吹 てんぷく
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日本の伝統的なノンリード管楽器の一種。竹製の堅笛で,尺八の細いものと考えることができる。その形状は,管長約30cm,管の内径0.7〜0.8cm,外径2.0〜2.5cm,三つの節からなり,指孔は尺八と同じく前面4,背面1の計5個となっている。歌口は管の上端を内側から月形にくり取った洞簫型と,管の外側を斜めに削り取った尺八型とがある。筒音は鸞鏡(嬰イ)または黄鐘(イ)である。古代から存在すると言われ,天吹の名は大祓の詞の〈天の八重雲を吹き放ち〉からとられたとされるが疑わしい。確実な記録によれば,元亀・天正年間(1570〜1592)以来,薩摩武士の間で愛好されたという。明治以降衰え,近年では鹿児島在住の大田忠正を中心とする天吹振興会によって保存活動が行われている。独奏曲として“調べ”“つくね”“たかね”“てんのしやま”“せんべさん”“一柳”“あのやま”の7曲だけが伝えられている。