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●天神 てんじん

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 中国では天神は宇宙の主宰者としての昊天上帝を主として,ほかに日月星辰・風師・雨師などがあり,インドでは梵天・帝釈天などが天神として数えられている。日本では天神は,高天原・天空・常世にいて畏怖と恩恵をもたらす神と信じられ,天上から降臨して祭りをうけるものと考えられていた。なかでも雷鳴の多い日本では,この現象に神威を認め風神雷神として恐れられた。この雷神信仰は平安時代以後,ことに菅原道真が大宰府に寃死してのち,京洛に雷火の異変がしきりにおこり,道真を陥れた人々が多く不慮の災厄を蒙ったことから,浮かばれない亡霊がたたるという当時の御霊信仰と結びついて盛んになった。ときの朝廷は道真の霊を鎮めるために,まず火雷天神の号を贈り,のちには天満天神・天満自在天神とも諡号した。やがて京都には北野天満宮が創建され,九州の大宰府とともに天神信仰の拠点となり,以後天神といえば多くは雷火に象徴された道真の御霊ということになった。