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●篆書 てんしょ

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 漢字の書体の一つ。中国の東周時代(春秋戦国時代)の金文をみると,東方の六国に,西方の周と異なる書体が現れたことがわかるが,東周時代末期の秦では,西方の周の金文の通用文字を継承発展させたとみられる石鼓文と呼ぶ新しい書体がおこった。石鼓文は,紀元100年(天漢2)ごろ,後漢の許慎が著した『説文解字』に記載されている籀文(ちゅうぶん)と書体が似ており,この籀文大篆とも呼んでいる。やがて,秦の始皇帝が全国を統一すると,重要な統一政策として文字の統一を行い,新しい書体の小篆を制定した。小篆は,だいたいにおいて大篆籀文)を簡略化しており,普通に篆書という場合は,この小篆をさしている。小篆の資料としては,始皇帝が国内巡幸の折に建立した泰山や琅邪台の刻石の拓本や,度量衡の用具である金属製の「はかり」や「ます」に記した刻文で知ることができる。小篆は,荘重な曲線美で構成された美しい書体で,前述の『説文解字』は,この小篆を基準にして,文字の成立を説明している。