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●天山南北路 てんざんなんぼくろ

アジア 中華人民共和国 AD 

 内陸アジアの砂漠地帯の,天山山脈の南北のふもとに並ぶオアシスを結ぶ交通路。のちに中国の新疆ウイグル自治区の地域区分として使われ,天山山脈を境に南を天山南路,北を天山北路と呼ぶ。南路はその大部分がタクラマカン砂漠で,山麓に点在するオアシスを交通の要地に古くから東西交易が栄えた。その覇権をめぐり,チベット民族や匈奴・突厥・ウイグルなど騎馬遊牧民族と中国諸王朝とのあいだに激しい争いが展開された。9世紀になるとウイグル帝国の崩壊により一部が移住し,イスラーム教を信奉したことから,イスラーム=トルコ化が進んだ。のちにイスラーム教を国教とするカシュガル=ハン国が出現した。天山北路はステップ地帯で遊牧民族の活躍の舞台となってきたが,トルコ民族がシュンガル国を建て,近世へ推移した。北路を経由した交易は隋・唐代から記されている。南路の乾燥化による西域南道の機能低下に伴い,利用者はしだいに増した。

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