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●天才 てんさい

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 一般に,他者より秀でた才能をもった人間をさし,その業績に対する社会的・文化的・歴史的評価の過程のなかで,天才と呼ばれる。それゆえ,誰を天才と呼ぶかとなると各論者の立場で異なるし,社会・時代が変われば天才と呼ばれる人が変わることもありうる。天才発生に関する研究では,従来より遺伝か環境かという二つの立場から分析がすすめられてきている。ゴールトンは遺伝的要因に関する組織的研究に初めて着手した。ロンブローゾは“天才は狂気と紙一重”という天才狂気説を提出し,今日,パトグラフィ(病誌)という研究に受け継がれている。また,クレッチマーの体質理論は天才の体型と業績との関連を示した。こうした生物学的・心理学的な個人の研究に対して,クローバー=オグバーンとトーマス=ホワイト=マートンのような社会学者や文化人類学者は,社会的・文化的要因に重みをおいている。最近では,ある人が天才と呼ばれていく社会的・歴史的受容過程の研究が注目されている。