●天狗 てんぐ
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民間信仰からおこった魔性のもののことで,修験道と関係が深い。篠懸(すずかけ)白袴・結袈裟(ゆいげさ)・頭襟(ときん)を着用し,羽団扇(はうちわ)をたずさえ高足駄(あしだ)を履いている。太刀を横たえ金剛杖をもち,山伏の姿をしている。400〜500m級の奥深い霊山に住み,翼があって飛行自在である。眼は雷神のように鋭く,鼻が高い赤ら顔の大天狗と,くちばしの突き出た,青黒い顔の烏(からす天狗=木っ端天狗)の別がある。武芸に秀で,孫子(そんし)の兵法に通じている。仏法を守護し,また修行者を助ける護法童子的な面もあって,源九郎義経に剣と兵法を授けたと伝えられている。鞍馬山・愛宕山・秋葉山・日光山・弥彦山・羽黒山などの天狗は,とくに名高い。〔参考文献〕柳田国男「山の人生」定本柳田國男集4 1968 ,筑摩書房
和歌森太郎『修験道史研究』1943,河出書房