●デュナン
ヨーロッパ スイス連邦 AD1828
1828〜1910 スイスの慈善事業家,赤十字の創始者。ジュネーヴに生まれる。銀行家であった彼はイタリア統一戦争の際最大の激戦地ソルフェリノでたまたま同地にいて,5万にのぼる両軍の死傷者の惨状を目撃,篤志救護隊を組織,救護活動を行った。この経験をもとに,1862年『ソルフェリノの回想』を著し,近代戦の悲惨さを警告,戦争の際の傷病者の看護にあたる常設の中立的篤志救護組織の必要性を説いた。この提案はナポレオン3世をはじめ各国指導者の支持も得,1863年デュナンを含む5人委員会が組織され,彼の発案を具体化した原案が作成され,同年ジュネーヴで開かれた16カ国の国際専門家会議で原案可決され,赤十字規約となった。翌年のジュネーブ条約は26カ国が調印,赤十字は国際的に承認された。赤十字の標章は発案者デュナンに敬意を表し,彼の母国スイスの国旗赤地白十字の色を逆にしたものである。デュナンは1901年フランスのフレデリック=パッシーとともに第1回ノーベル平和賞を受けた。