●丁稚 でっち
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近世・近代における商人・職人の家に雇用された年季奉公の少年。10〜12歳で雇われ,16〜17歳で元服するまでの約5年間をいう。子供・坊主・小僧,職人の家では仁蔵・徒弟とも呼ばれた。最初は特定の仕事を与えられず,掃除・子守・炊事手伝いなどの雑用に従い,長じて走り使い・荷造りや店内の雑用を,手代・若い衆ら目上の指図を受けて働いた。夜は読み書き・そろばんを家人や先輩から学ぶなど,丁稚の期間は労働力であるとともに,基礎的な職業訓練と学習の場も与えられた。しかし無給で盆と正月にお仕着と僅かな小遣いが得られるのみで,雇い主は丁椎の教育・病気治療・生活監督の責任を負う義務があった。呼び名は本名の頭字に吉・松・どんを付けたが,江戸の三井越後屋では之助,白木屋では吉・郎・之助を付けるなど,店により違った。元服をすると若い衆となり,手代・番頭へと昇格していく。徒弟制度をまた丁稚制度と称するゆえんである。