●特勤 テギン
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5世紀以降,北アジア・中央アジア・西アジアにおけるトルコ系諸族−−エフタル・突厥・ウイグルなど−−の可汗の近親に与えられた称号をいう。『通典』巻197辺防典,北狄の条には「土門は遂に自ら伊利可汗と号す。なお古の単于のごとし。その妻を号して可賀敦となす。またなお古の閼氏(あっし)のごとし。その子弟はこれを特勒(勤の誤)という……」とある。勅懃・直懃・tiginとも書く。突厥でははじめ可汗の一族で,しかも高級官僚である人が用いていた−−たとえば部藍可汗の母の弟は褥但特勤と呼ばれた−−が,のちには可汗の皇子に対して与えられた。たとえば,東突厥復興の英雄クトルク(骨吐禄)可汗の子で,ビルゲ可汗の弟,キュル=テギン(闕特勤)などが有名である。彼は兄ビルゲ可汗を補佐し,自らは左賢王として兵馬の権を握り,突厥を再興させた。後世たなると,テギンは願望をこめてふつうの人名の一部にも使用された。テギンの語源は不明である。