50音順    検 索

●丁零 ていれい

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 北アジア古代史上に登場するトルコ系の遊牧民族。名称自体 turk の音写と考えられる。前3世紀ごろの記録では,バイカル湖南辺からアルタイ北麓にかけてが生活圏と推定され,匈奴の最盛期にはその支配下にあった。雁書の故事で有名な蘇武は,匈奴傘下の丁零王に監視されていたともいわれる。48年に匈奴が南北に分裂し,北匈奴が衰退西走したころに北モンゴリアに進出したようで,南匈奴に代わってモンゴル高原を支配した鮮卑と対立している。五胡十六国時代には高車丁零と呼ばれ,5世紀初めにいったん柔然に服したのち,485年ごろには天山・アルタイ山脈間に独立国を形成するが,まもなく滅亡する。6世紀初頭以降丁零に代わり,鉄勒(てつろく)の語が新たにトルコ系民族の総称となった。彼らの一部はかなり早くから中国内部で活躍したようで,北斉(ほくせい)の武将斛(こく)律金や彼の作で伝わる『勅勒の歌』は,その一端をうかがわせる。