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●ティリッヒ

ヨーロッパ ドイツ連邦共和国 AD1886 ドイツ帝国

 1886〜1965 ベルリン近郊の小村で牧師の子として生まれる。ベルリン大学などドイツの諸大学で神学・哲学を学び,フランクフルト大学等で教鞭をとる。ナチ政権下で追放され,アメリカに亡命,帰化。ユニオン神学校・ハーバード大学などで教授。第一次世界大戦に従軍して戦争の悲惨を体験し,彼の生と思想に転機を呼ぶ。伝統的な神観念を懐疑し,西欧文明の没落を痛感する。また友人と通じた妻の不貞から人間不信と裏切りの虚無・絶望に悩む。これらの諸体験が,時代と人間を凝視する彼の目を鋭く深刻なものとさせ,現代社会と人間実存を蝕む病患を分析してこれを“問”とし,他方それに対する“答”として聖書的真理をたて,問と答の“相関の方法”をもって独自な“哲学的神学”を構想した。20世紀を代表する思想家の一人として,広範な影響を残している。

〔参考文献〕パウク『ティリッヒ』1979,ヨルダン社

ティリッヒ『組織神学』全3巻,新教出版社