●ディケンズ
ヨーロッパ 英国 AD1812 ハノーヴァー・ウィンザー朝
1812〜1870 イギリスの小説家。南部の港ポーツマス近郊で生まれた。長男。父ジョンは,海軍主計局の事務員であったが,家計は苦しく,少年ディケンズは靴墨工場へ働きに出たが,借金未払いのため,当時の法律により父親が投獄されたこともあった。こののち,ディケンズは法律事務所の事務員を経て,新聞記者となり,ロンドンの風物の取材記を集めて,1836年『ボズのスケッチ集』が処女出版され,これによって本格的な創作活動へ入っていった。月刊分冊で出された最初の長編『ピィックウィック・ペイパーズ』(1836〜1837)が好評を博し,出世作となった(彼の作品の多くは初めは,月刊分冊や週刊誌連載の形で出版された)。こののち,雑誌の編集にも従事しながら作家活動をつづけ,社会の下層階級を中心に戯画的にも誇張された描写を取り入れて社会の不条理や矛盾を批判し,ユーモアやペイソスを通じて読者の人間性に訴え,イギリスの国民的作家となった。その他の代表作には,『オリヴァー=トウィスト』(1837〜1838),『クリスマス=カロル』(1843),自伝的要素を含む『ディヴィド=コパーフィールド』(1849〜1850),『荒涼館』(1852〜1853),歴史小説『二都物語』(1859),晩年の傑作『大いなる遺産』(1860〜1861)などがある。
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