●佃 つくだ
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荘園や国衙領における領主の直営耕地のことで,所領の経営形態の一つである。語源はタヅクルから派生したツクリダであり,つまり人のつくった田を意味している。佃的な経営形態とは,一定の良好な耕地を定め,耕作に必要な種子・農料を領主が支給して夫役によって耕作することで,その収穫物は領主に属するとされた。佃の史料上の初見は859年(貞観1)であるといわれる。現在,佃という地名は全国に分布しているが,ほとんどが西日本である。東日本で有名なのは,東京都中央区の佃で,つい最近までは佃島と呼ばれていた。この佃島は,家康が江戸に入府した際,摂津国の佃村の漁民たちを呼びよせて漁業権を与えたことにちなんでいる。漁民たちは隅田川河口の小さな島を与えられ,それを自分たちの村の名にちなんで佃島と名づけた。彼らは日本橋の魚河岸で魚を売り,さらに余った魚を生醤油で煮こんだ。これが佃煮の発祥である。