●通制条格 つうせいじょうかく
アジア 中華人民共和国 AD
中国,元朝の法令集。元代史研究の基本的史料。『大元通制条格』ともいう。孛求魯羽中らの官人が勅を奉じて編纂し,1323年(至治3)に頌行された『大元通制』の一部をするもの。『大元通制』は,制詔・条格・断例・別類の4部門から成っていた。うち条格のみかなりの部分がこんにちに伝わった。それが本書である。巻30までの内,巻1・10〜12・23〜26を欠く。内容は,戸令・学令・選挙・軍防・儀制・衣服・禄令・倉庫・厩牧・田令・賦役・関市・捕亡・賞令・医薬・仮寧・雑令・僧道・営繕にわかれる。所収の法令は,皇帝が発する詔書または聖旨,中書省など中央の官府が皇帝に上奏して裁可を得たもの,中書省が下級の官府からの問い合わせに対して回答したものが大部分を占める。同時代の『元典章』と同じ内容のものが少なからず含まれているが,本書所収のものの方が簡略化されている。文体は,『元典章』と同様に普通の漢文とはやや異なる吏牘体とモンゴル語を俗語で直訳したものの2種である。