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●君南風 チンベー

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 琉球王府時代の高級神女で,久米島のノロ(坐女)を統率していた同島最高の神女。「きみはへ」とも書き「君様」の意とされる。『君南風由来記』によれば往古より三十三君の一人で,その発祥については〈神代の時代に姉妹三人の神女がいた。長女は首里の弁の御嶽に住み,二女と三女は久米島に渡り,二女は東嶽に,三女は西嶽に住んだが,そのうち二女は八重山へ渡って於茂登嶽を住居とした。三女はそのまま西嶽に安住して君南風となった〉とある。同様の記事が『女官御双紙』にもみえ,またおもろにも謡われている。首里の中山王府への服属過程が神女移住の物語になったものと思われる。久米島の君々のなかで君南風の力が決定的となったのは,1500年の尚真王八重山討伐への従軍であった。戦賞として「ちよのまくび玉」を拝領したことが『君南風由来記』に記されている。高8石余のおえか地と扶持米が給せられ,また免夫が与えられた。君南風の神職名は,今なお継承されている。