●チリ・クーデタ
AD1973
1973年9月11日アリェンデ社会主義政権に対して,陸海空3軍および警察隊によって行われたクーデタ。アリェンデ政権は1970年末政権についたが,経済政策の失敗によるインフレの激化,国際収支の悪化などがすすむ一方,政権内部の対立も生じ,市民,とくに中間層の支持が失われていった。このため反政府運動が広がる一方,極左の過激グループが武装闘争を強めていた。3軍と警察隊は,祖国の自由とマルクシズムからの解放・秩序と制度の回復を叫んでクーデタを起こし,抵抗の態勢を変えないアリェンデ大統領らのこもる大統領官邸および私邸への空襲や,抵抗をつづける労働者に対して攻撃を行い,流血のクーデタとなった。またただちにアウグスト=ピノテェット陸軍司令官を首班とする軍事評議会が組織され,国会の閉鎖・議員の解任・全政党の活動停止などの措置を実施し,アメリカとの関係を改善,一方経済面では配給制の廃止,多数の国有企業の払下げ,農地改革で収用された農地の一部返還などを行い自由主義経済政策を実施した。