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●張鼓峰事件 ちょうこほうじけん

アジア 日本 AD 

 日本軍とソ連軍とのあいだに発生した国境紛争事件。ハサン湖事件ともいう。満州事変以来,満ソ国境付近における日ソの対立は尖鋭化の一途をたどり,しかも国境線の不明確な地区も少なくなかったために,しばしば紛争が発生していた。1938年(昭和13)7月11日,国境線の不明確な張鼓峰付近におけるソ連軍の行動に対し,日本側は満州(現・中国東三省)領土の侵犯として抗議したが,ソ連側は1886年のロシアと清国とのあいだの琿春協定により,同地区がソ連領であることを主張して譲らなかった。7月29日,日ソ両軍は軍事衝突に入った。歩兵を主体とする日本軍約1個師団に対し,ソ連軍は戦車・重砲・航空機などの近代兵器を伴った約3個師団を投入して日本軍を圧倒した。こうして8月11日には停戦協定が結ばれ,日本側の撤兵によって解決をみたが,日本側にソ連の軍事力の優勢さを強く認識させ,対ソ危機感を一層強めさせることとなった。