●超越主義 ちょうえつしゅぎ
北アメリカ アメリカ合衆国 AD
ニューイングランド(アメリカ合衆国の北東部6州の呼称),とくにコンコードで,1836年〜60年ごろに盛んであった哲学・文学上の動き。18世紀の合理主義や,ロックの懐疑哲学,ニューイングランドの正統カルヴァン派の狭隘な宗教などへの反動として起こった浪漫主義・理想主義・個人主義かつ神秘的な信念で,体系をもった哲学というよりは一つの思想傾向というべきもの。本質上多くの源泉を有する折衷的な思想。名称は,その観念の多くともども,カントの『実践理性批判』に由来する。フィヒテやシェリングなど,他のドイツ哲学,プラトン・プロティノス・孔子・ウパニシャッドやヴァガバドギータの作者たち,トマス=ア=ケンピス・パスカル・スウェーデンボルグなども融合している。宇宙と神との一致という一元論が根本にあり,自力本願・個人主義の教義。機関誌は“The Dial”(1840〜44)。エマソン『自然』,ソーロウ『ウォールデン』などが代表作。