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●チューリップ時代 チューリップじだい

アジア アジア AD1703 

 オスマン=トルコ帝国の1703〜1730年までの平和時代。名の由来は当時の皇帝アフメット3世(在位1703〜30)をはじめ,上流階級の人々がチューリップの珍種を異常なまでに愛好したため,彼らは久しぶりの泰平期により,とくにフランス文化を導入し,ルイ14世(太陽王)の宮廷文化をまね,歌舞音曲・酒宴・美女美少年の愛好に耽美の日々をおくった。いわば“トルコの元禄時代”(トルコ史家の三橋冨治男千葉大学名誉教授の命名)であったが,そのため宮廷の浪費は著しく,国民は重税に苦しみ,1730年に首都イスタンブールの軍団が反乱を起こし,アフメット3世が退位させられたことで,この唯美主義の時代も終わった。しかし,フランス文化尊重はオスマン=トルコ帝国の伝統となった。

〔参考文献〕三橋冨治男『オスマン=トルコ史論』1966,吉川弘文館

三橋冨治男『トルコの歴史』1964,紀伊国屋新書