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●中体西用論 ちゅうたいせいようろん

アジア 中華人民共和国 AD 

 中国の清末の洋務運動を推進させるための,一つの理論的スローガン。清朝末期の中国では,西洋の優秀な軍事力に驚嘆した一部の官僚が自己の支配力を強固なものにしようとする意図から,西洋の近代的な技術力を大規模に中国に導入しようと画策した。いわゆる,洋務運動がそれである。ところが当時の中国では,伝統的な価値観や学問をないがしろにしての西洋の実用科学の摂取には多方面から難色が示された。中華帝国にあっては,儒学とそれにもとづく文物・制度のみが価値あるものとされたためである。そこで洋務論者は,西洋の文物もまた中国の学問を根幹として派生したもので,それらはすべて枝葉末節なものでしかないとして,世間一般からの西洋技術導入に対する批難をかわそうとした。以上のような意味あいから「中体西用」「中学為体,西学為用」(中国の学問こそは根本であり,西洋の学問はただ利用すべきつまらないもの)なる術語が提唱されるようになり,中体西用論と呼ばれた。