●中書省 ちゅうしょしょう
アジア 中華人民共和国 AD
唐代三省の一つ。天子の秘書官として,詔令を起草し,臣下からの上奏について答の草案をつくることを担当する官庁。その長官の中書令は,尚書令・侍中とともに名実とも宰相の地位にあった。次官は中書侍郎,ほかに中書舎人・右散騎常侍・右補欠など,左右の官のうち右が中書省に属した。中期以後,政事堂が中書省に移され政治の中心となった。“中書”は漢の武帝が宦官に尚書のことを担当させるために中書謁者令を置いたのに始まり,三国魏の文帝が秘書を中書と改めて中書監・中書令を置いて中書省が成立し,天子に近いため重要な官となった。隋は内史省として中書監を廃した。宋では中書省の権が強く,軍権を握っていた枢密院と二府と称されたが,南宋で中書令を廃止した。元では,皇太子を中書令に任じ,左右丞相が宰相として六部を所属させる最高機関の位置にあった。明では,1380年(供武13)に中書省を廃止し,六部を皇帝の直属とした。