50音順    検 索

●中原 ちゅうげん

アジア 中華人民共和国 AD 

 辺境蛮夷の地に対比する語で,漢民族の根拠地をさす。厳密な規定はなく,時代・人によってその用法に違いが見られる。古くは黄河中流域とくに洛陽を中心とした地域をさした。時代が下がり漢民族の生活空間が拡大するにつれてその範囲は広がり,西は陝西省東部から東は山東省西部に及ぶ黄河中下流域をさす用法や,華北全体をさす用法が発生した。三国時代,蜀の諸葛孔明の『出師表(すいしのひょう)』には,〈今,南方已に定まり,兵甲已に足る。まさに三軍を奨帥し,北のかた中原を定むべし〉という表現が見える。また,帝位を「中原の鹿」にたとえ,帝位をめぐる争奪を〈中原に鹿を逐(お)う〉という。