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●中宮寺 ちゅうぐうじ

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 奈良県生駒郡斑鳩町所在の古代寺院の一つ。真言律宗の尼寺で斑鳩尼寺の名もある。旧寺地は東五丁の幸前にあり,五間四面の金堂址が確認され,南に塔,北に講堂をもつ四天王寺式に近い伽藍配置になる寺地をもつと推定。創建の詳細は不明だが,『聖徳太子伝暦』には間人皇后世中,その官所を太子が寺とした説と皇后死後寺にした両説を記す。出土した単弁蓮華文瓦の形式からみて飛鳥時代の創建である。天文年中以降,皇族女院の寺主が続いて中宮寺門跡と称した。現在地に移ったのは慶長年中からである。飛鳥時代の半跏思惟像は楠を材とし,やわらかな肉付きと穏やかな表情をもつ。北魏様式の止利仏師系工人と別の文化伝播も推し量られ,示唆に富む。天寿国繍帳は太子没後,妃の橘大郎女が天寿国にある太子の姿を思ってつくらせた二帖の繍帳の残片で,漢魏の古い発音を示す23文字の存在とあわせ飛鳥文化期の重要な遺品である。