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●茶馬貿易 ちゃばぼうえき

アジア 中華人民共和国 AD 

 唐宋以後の中国諸王朝が西蕃を招撫し,かつ軍馬を確保するための上策として,西方辺境地帯において行った専売品である茶と馬匹との交易。外民族との交易により軍馬を取得する方法は唐の玄宗・粛宗のころから行われていたが,当時は交易品として絹を用いることが多かった。茶との交易を大規模に始めたのは宋代である。北宋では,現在の陝西・甘粛・寧夏・四川などの地に多くの買馬場が開かれ,これを管理する茶馬司が設置され,交易品として主に四川の茶が用いられた。しかし哲宗・徽宗のころから,茶商が政府の禁を犯して蕃人に茶を密売したため蕃人から良馬が得られなくなった。南宋では茶馬貿易はふるわなかった。明代には再び茶馬貿易が盛んとなり,現在の四川・貴川・雲南・甘粛・青海で行われた。とくに甘粛・青海両省に設置された茶馬司での交易量が多く,四川・漢中の茶との交易により多くの馬が明朝にもたらされた。清も明の制に倣ったが康煕の末年以後ふるわなくなった。