●地方財政 ちほうざいせい
AD
地方公共団体によって行われる経済活動を資金面から見たもの。財政活動は,国と地方公共団体によって行われるが,国は,国防・外交など国家の基幹にかかわる活動を始め,所得再分配政策などを行っているが,地方公共団体は,教育・環境・衛生・警察・道路・住宅の整備など,国民生活により密接な関係をもつ公共サービスの提供を行っている。わが国では,1983年(昭和58)3月31日現在,47都道府県・3,255市町村・23特別区・2,479一部事務組合の計5,804の地方公共団体が,それぞれの段階で財政活動を営んでいる。 地方財政活動の資金源は,地方税・地方譲与税・地方交付税交付金など一般財源(特定の使途が定められていない財源)と,国庫支出金・地方債・分担金・使用料など特定財源(特定の使途が予め定められている財源)より構成されている。1982年度の歳入総額は,都道府県で27兆7,314億円,市町村で27兆1,496億円となっているが,そのなかには,地域間での財政調整を目的として行われる国からの財源の流れである地方交付税交付金や,国庫支出金などが含まれている。国と地方との間での財源配分を租税の面から見ると,国税収入と地方税収入との比率は約6対4であるのに対し,国から地方への交付などがなされた後でのその比率は約3対7へと逆転している。一方,歳出の面においては,国の歳出総額と地方の歳出総額とはほぼ等しいものとなっているが,国から地方へ向けての歳出(地方交付税交付金などによる)を考慮した後は,国と地方の比率は約4対6となっている。こうしたことは,地方財政活動の国全体のなかに占めている割合が比較的大きいにもかかわらず,その財源は大きく国に依存しているという,わが国の体質を示している。本来の地方自治の趣旨に従えば,地方財政は一般財源・自主財源(地方交付税交付金や国庫支出金などのように国に依存した財源ではないもの)によって運営されることが望ましいと言えるが,わが国の現状は,いまだ中央依存型から脱しきれていない。