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●地形図 ちけいず

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 世界の主要国で国家機関によって作製され,広く使用されている地図である。縮尺は10,000分の1から200,000分の1ぐらいまで幅があるが,ヨーロッパで早くから使われたのは“1インチ1マイルマップ=63,360分の1”であった。しかし,今日では,50,000分の1,25,000分の1が世界的に普及している。また,100,000分の1,200,000分の1の地図は,地勢図とも呼ばれる。地形図は,縮尺に応じて,できるだけ精密に多くの事物を表現するが,基本的には,地形・水系・交通路・集落・植生・農業的土地利用・名勝・行政界および主要地名などである。ただし,それらの表現には,さまざまの手法が用いられている。地形の表現には,等高線法けば法,さらには,ぼかしを併用する場合もある。水系としての河川・湖沼・海域,および道路は,今日では着色され,河川や道路は2条線で描かれる。集落は,欧米では赤色で着色されるが,日本では密集度に応じて,描法が変えられている。

 日本における地形図は,1892年(明治25)から1924年(大正13)のあいだに,旧陸軍陸地測量部の手で全国を測量して,50,000分の1地形図が作製された。第二次世界大戦後,国土地理院に受け継がれ,海岸線や土地利用,さらに行政界などの変化に応じて測量や修正がつづけられている。これらについては地図の横に記されている。ただし,航空写真や地上写真の使用による新しい地図作製技術の進歩や,より詳細な地図で全国をカバーする必要性から,ユニバーサル横メルカトル図法による,25,000分の1の地形図の作製が進められてきた。この地図は,地形図の基図となり,現在ではこれをもとにして,50,000分の1が編さんされている。これらの地図の広さは,25,000分の1では,経度7.5分×緯度5分,50,000分の1では,15分×10分の範囲である。したがって,南日本から北日本に移るほど,図幅は小さくなる。