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●知行国 ちぎょうこく

アジア 日本 AD 

 律令制国家の地方行政単位,その行政。支配の実権が国司以外の公卿や社寺に与えられた国。起源は10世紀末ころ上皇,女院にすえられた院宮分国制があるといわれている。沙汰国,給国ともいう。国司制度がしだいに崩壊し,国守の地位が利権化するに伴って,平安時代半ばから,公卿の子弟の守に任じ,これによって守に付属する利権を公卿に取得される慣行が生ずる。知行主は少なくとも国守と同等の収益権をもち,自らの近親,近臣のなかから国守に任じ,目代を派遣した上で自ら国勢を執行している。ことに院政時代以降,急速に発展している。摂政や関白などは一時2,3カ国を支配し,かつ,鎌倉将軍家知行国→関東御分国なども発展している。鎌倉時代中期になると院宮御分国というのが多くなり,それらを合わせると全国の半分をしめるにいたっている。もともと非公式だったものが公式化し,知行国は原則として貢納義務など中央政府との関係は一般の国とあまり変わらなかった。