●チェルヌィシェーフスキー
NIS諸国 ロシア連邦 AD1828 ロシア帝国
1828〜89 ロシアの批評家・作家・経済学者。1855年,博士論文「現実に対する芸術の美学的関係」で唯物論美学の端緒を開き,『ロシア文学のゴーゴリ時代概観』などの評論によって社会学的文芸批評の基礎を築いた。農奴解放前の一連の評論では彼は農奴制の批判,農民問題の革命的改革を訴え,他方名高い経済学論文『ミルの経済学原理注釈』(1860)などでは現制度の共産主義経済制度による交替の必然性や勤労者の経済学などを主張した。彼の理論はマルクス以前の経済思想の頂点ともみなされている。1860年代の代表的革命的民主主義者である彼は,農民共同体を考慮したロシア的社会主義や人民革命を説くが,1862年に逮捕,以後21年間,懲役流刑生活を送った。そのあいだも文筆活動を続け,新しい,革命的な人々や婦人解放についての長編『何をなすべきか』(1863)を書き,進歩的若い世代に測り知れない影響を与えていた。