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●タントラ

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 本来の語義は織物の「たて糸」または「よこ糸」であり,そこから「教理・教則(を記した本)」を意味するようになった。行法や儀式を記した,タントラと呼ばれる経典類。宇宙のすべては自己の内なる一点から発し,その一点を定めることによって永遠不滅を感得することができるという神秘主義的教義をもつ信仰。女性による創造のエネルギー,シャクティを行動の源として崇拝するため,シャクタ派と呼ばれる。タントラの儀式は四つの要素,祈り,呪文,呪術的図式・記号,特別な神の崇拝にもとづく。また儀礼の最高形態は“五つのM”すなわち,マディヤ(酒),マツヤ(魚),マーンサ(肉),ムドラー(印契),マイトゥナ(交接)をともにすることだという。タントラ教は6世紀に始まり,8世紀には東北インドを中心に流行した。その後仏教にも儀礼,教義が取り入れられた。タントラの儀式のなかには明らかにチベットからおこったと思われるものもある。