●タンジール
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スペインの対岸,モロッコ王国北端にある港町。フェニキア人の海上交易以降,ヨーロッパ世界とアフリカ世界を結ぶ拠点で,ローマ文化,ビザンツ文化,アンダルシア文化,アラブ=イスラーム文化,トルコ文化などがもたらされた。その意味で政治的にも注目され,ジブラルタル海峡を挟んでタンジール争奪が繰り返された。19世紀前半モロッコ王国は鎖国政策をとっていたが,イギリス,フランス,スペインなどの外圧でタンジール港を開港し,この開港を機にタンジール地区をめぐるフランス,スペインの対立が激化した。モロッコ王国がフェス条約で1912年主権を失うと,フランスとスペインは条約を結び,モロッコをタンジール地区,フランス地区,スペイン地区に分割した。タンジール地区は第一次世界大戦後,国際地区,自由貿易地区となりフランスとスペインが共同管理した。上記3地区が再統一されモロッコの主権が回復したのは1956年である。