●ダルマ
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法と訳す。語源的には「保つ」という動詞から派生し,「保つもの」「よりどころ」「変わらないもの」を意味する。一般的には,行為の規範・慣例・義務・社会的秩序・法律・善・普遍的真理・本質・含まれるもの(能依に対する所依)などを意味した。古くは天則としての「リタ」という概念が行われたが,徐々にダルマに移行していった。漢訳では「法」が使用されており,インドの思想でこれほどまでに多義的に使用される語はほかに例をみないであろう。インドの各哲学体系ごとに独自の意味で使用されている。仏教に限定すれば,原始仏教においては〈現象を成立させている基本的存在〉をさし,また人間を構成する五蘊(色・受・想・行・識)を意味する。すなわち,法は相依相待の存在であり,その在り方は縁起生・無自性・空である。有為法・無為法に2分され,五蘊・十二処・十八界にも分類される。有部では五位に分けて七十五法,唯識学派では五位に分けて百法とされる。