50音順    検 索

●タフターウィー

アフリカ エジプト・アラブ共和国 AD1801 

 リファーア=バダウィー=ラーフィ(1801〜73)19世紀エジプトの代表的思想家・学者。上エジプトのタフタに居住した宗教諸学の名家の出身。家産を新政府に没収され,やむなくカイロのアズハル学院に学ぶ。良師と出逢い新しい思想の世界に開眼し,師の推挙で新設連隊の導師(イマーム)となる。さらにパリに送られた留学生の導師として5年間を研究にあけくれ,フランス啓蒙思想家たちに傾倒するようになった。ルソー,ボルテール,サン=シモンなどの著作を翻案した著作や翻訳で大きな影響を与えた。イスラーム思想の原理に即して「エジプト国民」という存在を提起し,かつ正当化した。また,国民の政治参加の必要と重要性とを力説した。しかし,その国家論は時代と情況の制約があって,マムルークの専制を排除したムハンマド=アリー王朝の行政力・軍事力を高く評価するという欠点をのこした。植民地化の危機に備えきれなかったのだが,偉大な啓蒙思想家だった。