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●凡人 ただびと

アジア 日本 AD 

 徒人・只人・常人・直人・庸人・庶人とも書き,次のような意味をもつ。[1]神仏またはその化身に対して普通の人間。特殊能力をもった人に対して,それをもたない並の人。[2]天皇皇族に対し臣下の人。[3]身分のある人に対する身分・地位の低い人。[4]僧侶に対する俗人。また官につかぬ人。また柳田国男は凡人を常人,常民に置きかえた。そして普通の人,並の人,尋常な人,凡天,ぼんじんの意をもたせ,無数の人をさした。平田篤胤は凡人という概念を,常人,庶人,庸人をさし,妖魅に対し直人と思えないものといい,『仙境異聞』では山人・異人に対する語としている。そのほかに,凡人という概念は荻生徂徠,伊藤仁斎,上田秋成大塩平八郎にもみいだす。そのとき一番大切なこととされるのは凡心をもつことである。日本の古典であるる『日本書紀』にも凡人の使用例をみいだすことができる。ときには聖人・聖者に対する概念に用いられたことがある。このようにみてくると凡人概念の使用法は,時代とともに大きく変化していることがわかる。