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●多軸紡績機 たじくぼうせきき

ヨーロッパ 英国 AD 

 1764〜67年ごろに,イギリスでハーグリーヴズが発明した紡績機で,ジェニーと呼ばれた。旧式の糸車を多数並べて1つの台枠に取り付け,紡ぎ手が1つのハンドルを回すだけで1度に全部の糸車を操作できるようにしたものである。ジェニーの出現は紡績生産力を飛躍的に増大させ,綿糸不足を解決した。すなわち,最初は1台につき8個の紡錘を装置していたが,その後16個に改良された。小型であったから小住宅のなかに収容できたし,製作費も安く,またそれを動かすのにたいした力を必要としなかった。それゆえ,主に家内工業で使用された。しかし,糸は軟らかくて横糸用にだけ適しており,縦糸はいぜんとして旧式の糸車で紡がれねばならなかったし,精紡作業の前の粗紡作業もジェニーではなく手紡によって行われねばならなかった。したがってジェニーの発明を転機に社会的分業がはっきりした姿で現れた。紡錘は16個から80,120個と改良され,30年間に2万台以上のジェニーが使用されたと推定される。