●高松塚古墳 たかまつづかこふん
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奈良県高市郡明日香村平田字高松に所在する終末期古墳である。江戸時代には文武天皇陵とも考えられたことがあったが,明治以来一部の研究者以外には注目されなかった。1972年3月の発掘調査によって,横口式石槨内に壁画が描かれ,海獸葡萄鏡や銀荘大刀外装具などの出土があり,典型的な終末期古墳であることが判明した。古墳は特別史跡に,壁画は国宝に,出土置物は重要文化財に指定された。墳丘は径約18m,高さ5m程度の円墳で,版築によって築成されている。石槨の前面には墓道があり,その床面には4条の敷板の痕跡が認められた。石槨は凝灰岩の切石を組み合わせたもので,天井石は家形につくられている。石槨の内法は幅1.03m,長さ2.65m,高さ1.13mで,南側石が閉塞石となる。石槨内の全面に漆喰が塗られ天井に星宿,東・西両壁に日月・青龍・男女人物群像,北壁に玄武図が描かれ,石槨中央に漆塗木棺があった。