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●高千穂神楽 たかちほかぐら

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 宮崎県西臼杵郡一帯,とくに高千穂町に伝えられる神楽をいう。日向高千穂の峰は,天孫降臨の地とされるだけに,その伝説に結びついた神楽が演じられる。神楽は出雲系の採物神楽で,旧暦11月から12月にかけて,各集落の民家を神楽宿として徹夜で行われる。宿では適宜な1室を神庭(こうにわ)とし,注連縄を張り,天蓋様の雲をその中央に吊る,四周の長押(なげし)には切紙をめぐらし,一方の端に大型の締太鼓を据える。神楽は神楽組の一団によって演じられるが,本来は高千穂修験の徒が従事したものであったと思われる。曲は神降しの儀式舞に始まり,天岩戸神話を題材とした仮面の舞である手力男命(たじからおのみこと)・鈿女命(うずめのみこと)・戸取(ととり)・舞開などの曲が中心。ほかにも古い鬼神の舞である柴引(しばひき)や,曲芸を混えた八鉢(やつばち)など33番の曲がある。日の前(ひのまえ)・繰下(くりおろし)など神送りの舞の後に,雲を引下してすべてを終わるが,途中村人が“神楽せり歌”を歌うのが,この地方の神楽の特色である。

〔参考文献〕神道文化会編『阿蘇・高千穂』1960,神道文化会

小手川善次郎『高千穂神楽』1976

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