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●ダヴィデ

AD 

『旧約聖書』「サムエル前書」に登場する古代イスラエル第2代の王(在位前1010〜前971)。ベツレヘム人イェッセの末子で牧童から身をおこし,サウル王に愛され,その娘婿になったが,妬まれたので王のもとを逃れた。やがて王は戦死し,南部の部族連合ユダはダヴィデを王とした。彼は統一イスラエルの王として部族を率い,要害の地イェルサレムをイエプス人より奪い,政治・軍事・宗教の中心地とし,イスラエル史上最大の王国とした。彼は詩と音楽の才能に恵まれ,その人柄と王国とは伝説化・理想化され,イスラエル再興の神的王メシア,すなわちキリストは,ダヴィデの子と信ぜられた。このような伝説から,ダヴィデの生涯の主要事件は初期キリスト教美術以来繰り返し表現された。中世では王者として,ルネサンスでは多くゴリアトと闘う勇敢な少年として彫塑化された。なかでも,フィレンツェ市庁舎前広場に立つミケランジェロの『ダヴィデ像』は,イタリアの至宝の一つである。