●大老 たいろう
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江戸幕府最高の職名。大家老の略。豊臣秀吉のとき,五奉行の上位におかれた前田利家(利長)・毛利輝元・徳川家康・小早川隆景(のち上杉景勝)・宇喜多秀家の五大老をはじまりとする。徳川幕府においては,老中の上にあって政務を総攬した。1638年(寛永15)土井利勝・酒井忠勝を家老職として大事のみを決裁させたのにはじまるが,のちには一人となった。最高の重職であったため,非常時にのみ,譜代10万石以上の大名から任ぜられた。おもな者を列記すると,酒井忠清,井伊直澄,堀田正俊,井伊直興・直該・直幸・直亮・直弼,酒井忠績,柳沢吉保らがあげられる。老中から将軍への上申を聞き,その可否を将軍に建言,ときには大老自身が決し,その決定には将軍も従わざるをえなかったという。1858年(安政5)大老職についた井伊直弼は,首座の老中をおくことなく老中全体を統轄し,御用部屋で政務をとった。直弼の死後,この職は権威がなくなった。