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●大仏様 だいぶつよう

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 鎌倉時代に重源(ちょうげん)が,東大寺大仏殿を再興するに当たって採用した建築様式,およびその系統の建築様式をいう。かつてこの建築様式は,天竺様(てんじくよう)と呼ばれていたものである。天竺というのは,古代中国においてインドをさす称呼であり,唐代以後は印度と記されることになったが,日本ではその後も天竺と称してきた。天竺様は,インドの建築様式を受けたものではなく,中国宋代の新様式を大仏殿に採用したものであるから,まぎらわしい天竺様の名を避けて大仏様と称することになった。大仏様の特徴は,柱に插肘木を用い,垂木は隅だけを扇垂木とし,化粧屋根裏として天井を張らないなど,簡素で構造的な美しさを示す点にある。大仏様は,重源が関係した東大寺大仏殿と南大門,さらには播磨の浄土寺浄土堂などに用いられ,豪快な建築美を今も伝えている。しかし大仏様は,重源の死とともに衰え,和様建築のなかに吸収されてしまった。