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●大蔵経 だいぞうきょう

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 仏教経典の集大成。仏滅後の仏典結集のさいに誦出で記憶を正したとき,経(教法)と律(規範)があり,のち論(哲学)が加えられ,経律論の3部門が主体をなすが,史伝・文学なども含む。政府の庫に入れられたので大蔵経という。別に一切経・三蔵聖典とも称する。漢訳は西域僧と中国僧が2世紀より開始し,6世紀の『出三蔵記集』,8世紀の『開元釈教録』などで整理され,宋の太祖・太宗は成都での大蔵経雕造を命じ,983年(太平興国8)に完成した。これが北宋版または蜀版と呼ばれ,出版史上の大事業であった。朝鮮では1011年に高麗版がつくられ,海印寺版は現存する。中央アジア諸語の仏典は断片的に発見されたにとどまる。東アジアでは蒙古語訳・満州語訳を含めて20回以上出版され,なかでも日本の『大正新修大蔵経』は現在広く利用されている。チベット語訳は逐語訳に特色があり,珍重され,ナルタン・デルゲ・北京などの版がある。上座部の伝えたパーリ語ティピタカは,19世紀にタイ・ビルマ・セイロンで出版され,ローマ字化も進んでいる。