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●大秦王安敦 だいしんおうあんとん

ヨーロッパ ヨーロッパ AD161 

 ローマ帝国の五賢帝の一人,マルクス=アウレリウス=アントニヌス(161〜180)の漢訳名。マルクス=アウレリウス=アントニヌス=ピウスとの説もある。『後漢書』西域列伝の大秦国の条に,〈桓帝の延憙9年に大秦王安敦,使いを遣わして日南の徼外より象牙・犀角・タイマイ※注1※を献じ,始めて乃ち一通するなり〉とある。後漢の日南郡とは現在のヴェトナム社会主義共和国のフエ付近にあたる。当時のローマ人はビルマ・タイ方面にも来航しており,海路来航したものと思われる。『後漢書』の記述は,大秦国の物産として〈金銀奇宝多く,夜光の壁・明月の珠などを産し,水精で柱や食器を作る〉と伝えているが,166年(延熹9)の使節は一般的な南海の産物をもたらしただけなので,取り次いだ者の誤りではないかという疑問も提出されている。なお,大秦国のようすについては,ローマの駅伝制や選挙制度を表している記述があり,大秦国をローマ帝国とすることは妥当なようである。

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