●大乗院寺社雑事記 だいじょういんじしゃぞうじき
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興福寺大乗院門跡尋尊・政覚・経尋の日記の総称で1450年(宝徳2)から1527年(大永7)にいたる約80年間のもの。このうちこの名称で刊行されているのは尋尊関係のみで『寺務方諸廻請』『寺社雑事記』および『大乗院日記目録』である。前二者は一般に「尋尊大僧正記」「尋尊大僧正記補遺」と通称されているが尋尊自らの原題に従うべきであろう。諸廻請と雑事記を通しての収録年次は1450年から1508年(永正5)までであり,日記目録は1065年(治暦1)から1504年(永正1)までの尋尊作成の目録である。目録とはいっても貴重な本文や抄約記事が含まれている。本書の記事内容はきわめて豊富であり,なかに応仁文明の乱をはさみ15世紀中葉から畿内における本格的戦国状況の始期といわれる16世紀初頭1507年(永正4)の細川政元の死にいたるあいだの政治・社会・文化・宗教史の基本資料である。記者尋尊の父は一条兼良,母は小林寺殿。原本はほかの大乗院関係資料とともに国立公文書館内閣文庫蔵。