●大衆民主主義 たいしゅうみんしゅしゅぎ
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市民社会成立期の古典的民主主義が,土地所有者と「教養と財産」をもつ社会的名門の上に成立していたのに対し,工業化が進み,資本主義のあり方が変わって,大衆社会が出現してきたのに伴って成立した民主主義。高度工業化によって,国民の大部分が労働者になったともいえるが,その実態は「餓えと弾圧に苦しむプロレタリアート」から中間層に移行して,大衆が一定の教養と財産をもつものとなった。また,古い議会政治は地域利害の代表を原理としており,大衆化時代にそぐわないし,大衆の意見といわれるものはジャーナリズム・マスコミでつくられるもので,本質的な大衆の個人の意見は現れない。このような条件のもとにおいて,大衆的意志を統一した圧力団体を強化して,現在の社会・政治をより改良しようとするものや,資本主義の存在そのものが悪であるから,大衆を主体にした社会を実現し,直接民主主義にすべきであるとするものなどに分かれる。