●大根川 だいこんがわ
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旅人や弘法大師を不親切に扱ったために,1年のうちある期間は川の水が涸れてしまうという伝説。弘法大師伝説の一つで,九州地方で広く聞かれる。熊本県芦北郡芦北町の宮津川では,みすぼらしい姿の旅僧が通りかかり,川で大根を洗っている女に大根を所望した。しかし,女が断わると,僧は川上に行き川の1点を杖で突いた。すると川の水は消え,以来,大根を洗う時期になると水が涸れるようになった。その僧は弘法大師だったのではないかという。11月23日の大師講には,タイシという神が訪れるといい,小豆粥を供えるが,大根を供える地方もある。また,大師講の日には必ず雪が降るが,これはある貧乏な人が大師をもてなすために大根を他人の畑から盗んだ。そこで,その足跡を隠すために雪が降るのだといういい伝えもある。すなわち,大根はタイシのための大切な供物だと考えられるのであり,これがこの伝説の基底をなしているのである。