●大黒信仰 だいこくしんこう
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大黒天の信仰。大黒天は古代インドでは暗黒の神だったが,仏教に取り入れられ,自在天の化身として鬼神を降伏せしめる忿怒(ふんぬ)神と考えられた。『孔雀王経』などでは戦いの神とされ,『南海寄帰伝』では厨房の神と記される。日本には後者の系統が最澄によってもたらされ,平安時代以後寺院の厨房にまつられた。中世以降,恵比須とならんで台所の守護神から七福神の一つとして民間に信仰されるようになった。また大国主神と混同され,姿は頭巾をかぶり右手に小槌,左手に袋をもち,米俵の上に乗っている。現在民間では農神として信仰されていて,とくに西日本で田の神とされる。九州の佐賀や肥後では11月に大黒祭があり,壱岐では刈入れ後の稲束の上に1升枡の米飯を供え,大黒上げという。この信仰が流布した理由として,近世においてこの神の姿をした大黒舞の徒が門付し,祝詞をのべて物乞いをし,お札をくばって歩いたことがあげられる。